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本の内容を、一回の精読だけで100%理解しようとする人が多いのですが、脳の構造や特性からいって、難しいでしょう。
一部に、一度目を通したらすべて複写できるという特殊能力をお持ちの方がいて、秘密文書なんかをぱらぱらと目を通しただけで、暗記するということが可能なスパイ映画の特殊工作員かよ!みたいな事例があるのかもしれませんが、そのレベルの特殊能力は、才能のある極一部の人間にのみ習得可能なスキルです。
10秒くらい見ただけで、歴代の総理大臣の名前を暗唱できる、とか、そういう片鱗が見られる方以外は、魔法みたいに読むことができる速読方法は無い、と思ってください。
では、速読なんか意味ないじゃないか、とがっかりしてしまったかもしれませんね。
速読とは、ただ速く読むスキルというわけではありません。
本というものは、本当に重要なところ、著者がいいたいことというのは、本当にわずかで、私が実感するところとしては、全体の一割程度なのです。
残りの9割は、著者が持論を展開するために文字数が必要であったり、正しいこと検証するためのデータを出して来たりしているだけで、本質的なことではないものにページ数が割かれているのです。
もし、著者のいうことを鵜呑みにしてもいい、とすれば、これらの9割は、極端な話、読まなくてもいいわけです。
いわゆる省読というやつです。
省読することによって、熟読すべき個所を減らし、読書に要する時間を減らすことも速読の重要なスキルなのです。
だから、最初3回を速読しながら線引きまでして読むことにこだわったのです。
こうすれば、短時間で繰り返し本を読むことができるので、復習効果によって、本の内容を自分の血肉になるまで定着させることができます。
また、
速読をしたことがない人が、速読のやり方を身につけたら、普通に読むときも読むスピードが上がっていると思います。
そうなれば、これまでよりも断然はやく、確実に知識を手に入れられます。
速読をマスターすることは、今以上の豊かな人生を手にいれることと同じことです。
先の記述で、勉強は結局は自分がやらねばならない、記憶の定着をお金で買うことはできない、という趣旨のことを書きました。
自分に必要な知識というものは、他人にとっても重要とは限りません。
それと同様に、相手にとって重要な情報が、自分には無用の長物であることも多いものです。
そういう理由で、本を読む速さを他人とくらべる必要はありません。
まして、達人と比べて速読スピードが若干遅いなんて些末なことです。
重要なのはあなた自身が、自分に必要な知識を、確実に、これまでよりも素早く定着させることなのですから。